屋根瓦葺き替え工事
2016/08/12
淡路島島内での瓦葺き替え現場です。
なんとも見晴らしのいい現場です。
向こうに見えるのが小豆島。
昔はこの時期から年末にかけて葺き替え、新築とも
こんな状態の屋根があちこちで見られたものです。
棟積みはせずこの状態で1~2か月放置したままなのです。
屋根屋さんの仕事が忙しくてとにかく地伏せ(桟瓦を施工すること)だけを終わらせて次の現場へと走るのでした。
そして年末から年明けにかけて棟積みを順番にこなしようやく仕上げていくというのが淡路島での普通の風景だったのです。
(ひとつに昔は、瓦葺きの施工方法は土葺きで地伏せをしてもその土が乾くまでゆっくりと待つ必要もあったのですが・・・)
途中、棟積なしの状態で台風に遭おうがひたすらじっとがまん強く屋根屋さんが仕舞いに来てくれるのをお施主様は待ってくれていました。
(少々の雨でも屋根土が水を保水してくれて家の中までということはあまりなかったですね)
田舎の建築にはそんなゆったりとした時間の流れが昔はあったのものです。
大工さんも木の乾燥具合をみてなかなか造作に掛らなかったり、
左官さんは土壁が乾くまで他の現場を廻ったり・・・
じっくり時間をかけて自然素材に備わる力を長期にわたって建物に生かしいける建物を造る。
これこそが本当の地球に負荷をかけない建築だとおもいませんか?
そして・・・
「家の作りようは、夏を旨とすべし。冬は、いかなるところにも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。」
吉田兼好の「徒然草」より
木・土壁と瓦屋根で造る住宅が一番ですよ!!